たくさんの石を見てきて、最後に戻るのは水晶
インドに通うようになって、これまで本当にたくさんの天然石に触れてきました。色の美しい石、珍しい石、心惹かれる石はいくつもあります。
それでも「一番好きな石は?」と聞かれたら、迷わず答えます。水晶です。
水晶が私にとって特別な石になったのは、インドに行きはじめた10年ほど前のこと。今日は、私がなぜこれほど水晶にこだわるのか、そのお話をさせてください。
シンプルで、純粋な石
水晶の魅力は、何よりもそのシンプルさにあると思っています。組成そのものがとてもシンプルで、純粋。余計なものがない、まっすぐな石です。
スピリチュアルな見方をすると、水晶は邪気を吸い取ってくれる石だと言われています。私自身も、そう感じています。
だからこそ、手入れが欠かせません。持ち主を守ってくれる分、水晶自身もときどき浄化してあげる。そうやって大切に付き合っていく石なのだと思います。
水晶に関して言えば、手入れの方法は、清浄な水の流れに一定時間つけておくことが一番だと思います。
私は、年1〜2回自身の禊も含めて天川のお滝を利用させていただいています。
水晶からの「洗礼」
忘れられない出来事があります。
はじめてヒマラヤから水晶を大量に持ち帰ったときのこと。自分の手で運んだ水晶を荷解きし、一つひとつ手に取って眺めているうちに、私は熱を出してしまいました。
単なる偶然だったのかもしれません。でも私には、水晶から「本当に私たちを扱う覚悟があるのか」と問われているように感じられたのです。まるで洗礼を受けたようでした。
あの日から、水晶と向き合う気持ちが変わりました。ただ美しい素材としてではなく、敬意をもって扱うべき存在として。それが今の私の、水晶との付き合い方の原点になっています。
私が水晶を選ぶとき、見ているところ
良い水晶かどうかを見極めるとき、私は一か所だけでなく、全体を見ます。
- 透明度:どれだけ澄んでいるか
- 内包物:中に何が入っているか、それが美しさを損なっていないか、あるいは価値を高めてくれるか
- 欠けのなさ:先端や稜線が欠けていないか
- 条線の美しさ:柱面に刻まれた細い線が、きれいに走っているか
- 錐面の特別さ:レコードキーパーやトライゴーニックといった、特別な印が現れていないか
- マスタークリスタルかどうか:特別な特徴をもつ水晶かどうか
こうした要素を一つずつ確かめながら、最後は全体の佇まいで選びます。何百もの水晶の中から「これだ」と思える一本に出会えたときの喜びは、何年経っても変わりません。
原石のまま飾る水晶、身につける水晶
ヒマラヤから持ち帰った水晶は、その子に合った形で手元に置いています。
クラスターをはじめ、原石のまま飾っているものもあれば、専門の業者さんにお願いして丸珠に磨いてもらったものもあります。どちらにするかを決めるのは、透明度です。
丸珠にした水晶は、ブレスレットにして毎日身につけています。このブレスレットは、日本の神社で龍神祈願を受けました。私にとっては、ただのアクセサリーではなく、大切なお守りです。
インドの山奥で生まれた水晶が、日本の神社で祈りを受けて、今は私の手首にある。そう思うと、石がつないでくれた縁の不思議さを感じます。
おわりに
シンプルで、純粋で、持ち主を守ってくれる。だからこそ、敬意と手入れを忘れずに付き合っていきたい。それが、私が水晶にこだわる理由です。
ALANKARの作品やワークショップで使う石も、こうして一つひとつ自分の目で選んでいます。マクラメで包む水晶が、身につける人にとって小さなお守りになりますように。そんな思いを込めて、今日も糸を結んでいます。